あのね、本当は...
すぐ涙に変わって途切れた 溢れた
こんな時は決まって
記憶の海へに溺れにいく
あまりにも深い
傷だらけの過去の海
流れに任せて身を委ねるわたしは
まるで深海魚にでもなったみたい
クーラーの効いた部屋は
水槽の中みたいだ
冷えた 身体が
泥のように重い
沈む、沈む
あの日図書館の
1冊から飛び出した
瞬く物語の数々や
きらきら輝く
恋や発見は歌は
音楽室のピアノの音に
かき消されて
雲かき分けて飛んでいった
だれかにそっと
見つけて欲しい。
今の情けないありさまの私を、
砂のように消えてしまいそうな私を、
すくって、拾い上げて欲しい。
棚田あお
(p/s: 気分は晴れたので、詩を書いてみました。)
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