自分を知っとこう：ひきこもりにおける依存と無関心のジレンマ

 ひきこもりの人々に見られる人間関係の特徴には、過度の依存や無関心という極端な態度がよく現れます。これは、人間関係を避けることが多い中で、対人関係に対する反応が極端になりやすいためです。以下にその特徴を整理しました。

1. 過度な依存

l  他者に対する過剰な期待
ひきこもりの中には、支援者や家族に対して強く依存し、「自分を助けてくれる存在」として期待する場合があります。これが過剰な要求や無意識の圧力となることもあります。

l  自己肯定感の欠如
他者の助けがなければ自分を肯定できず、他者に依存することで自分を保とうとすることがあります。

l  過去のトラウマや拒絶経験
過去の人間関係で傷ついた経験から、再度拒絶されることへの恐怖が強まり、他者にすがりたくなることがあります。

2. 無関心

l  無関心な態度
他人との関わりに無関心であったり、無視するような態度を取ることがあります。この無関心さは、実際には深い関わりを避けたいという防衛反応から来るものです。

l  孤立を選ぶ
社会や他人との接触を避けるために、積極的に人間関係から離れることがあります。これも自己防衛の一環として現れます。

l  感情的な距離を取る
他者との関係で深く感情を共有することを避け、表面的な関係で十分だと考えることもあります。

 

3. 依存と無関心のジレンマ

これらの極端な態度は、人間関係に対する不安や過去の経験が影響しており、ひきこもりの状態にあると、他者との接触を避けることで自分を守りつつ、依存することで安心感を得ようとすることがあります。依存と無関心という矛盾した態度が同時に存在することが多く、どちらも健康的な人間関係を築くために解決すべき課題です。